ビッグデータに対する独占禁止法の指針で思い出しましたが、少し前に以下のようなものが
経済産業省から発表されていました。
「第四次産業革命を視野に入れた不正競争防止法に関する検討 中間とりまとめ」
第四次産業革命とは何ぞや、ということは置いといて、 資料1を見ると、「データ」を不正競争防止法で保護しようという流れがあるようです。
色々な案があるようですが、最も核となるものとして、以下のようなものを不正競争防止法に追加することが検討されているようですね。
「不正な手段によりデータを取得する行為や、不正な手段により取得されたデータを使用・提供する行為を、不正競争行為とする。」
営業秘密に関する規定と似通っていますが、営業秘密とは別に新たに2条1項に追加されるのでしょうか。
ここでいうデータとは、「価値あるデータ」とされているようですが、具体的には何でしょうか?
また、この案で保護対象となるものは、「営業秘密として管理されていない情報」のようです。
確かに、「営業秘密として管理されている情報」は、既に不競法で保護対象とされているわけですからね。
そうなると、保護対象とする「データ」がなんであるかがどのように規定されるのかが非常に興味深いです。
現代において、あらゆる情報がデジタルデータとして管理されています。 どのような「データ」=情報でも保護対象となるのであれば、「営業秘密」としてデータ(情報)を管理する必要はなくなるのでしょうか?
そのような解釈は乱暴すぎるので、「営業秘密」として管理されているデータ(情報)と改正案で保護対象とされる「データ」との違いが明確化されるはずです。
「データ」は、所謂ビッグデータを想定しているのでしょうか?
ビッグデータは、時々刻々と変化していると思われるので、ビッグデータを「営業秘密」として特定することは少々難しいような気もします。
ビッグデータが、もし持ち出されたとしても、ビッグデータが時々刻々と変化していたら、持ち出したビッグデータの特定をどうやるのか?何らかの方法で、時々刻々と変化しているビッグデータをリアルタイムで不正にダウンロードし続けていたら、どうなるのか?
「営業秘密」として管理されてる秘密情報は、時々刻々と変化し続けるデータは対象として想定されていない気もします。
そうすると、そのようなデータを保護する規定を新設する意義はやはり大きいのではないでしょうか。
ちなみに、第四次産業革命に対する知財ということで、経済産業省は「第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方に関する検討会」を行い、このまとめも行っていたようです。
知財活動としては特許出願等の権利化のみではなく技術の営業秘密化(秘匿化)も意識しなければなりません。 このブログでは営業秘密を理解するために、民事事件の裁判例や刑事事件等を中心に情報発信を行っています。
営業秘密関連ニュース
2021年1月18日
・N国の立花孝志党首が無罪主張 区議脅迫の罪、初公判で(朝日新聞)
・立花党首「正当業務」と無罪主張(産経新聞)
・N国党首の立花被告、初公判で「正当な政治活動」と無罪主張…視聴者情報を撮影し公開(読売新聞)
・N国党首が無罪を主張 業務妨害など地裁初公判(日本経済新聞)
・N国立花党首、初公判で無罪主張 NHK個人情報不正取得の疑い(毎日新聞)
2021年1月13日
・漏洩禁止 退職時に誓約ソフトバンク元社員、違法性認識か(日本経済新聞)
・5G情報流出、社外から遠隔操作で持ち出し 転職直前に170点(SankeiBiz)
・技術情報170件持ち出しか 逮捕のソフトバンク元社員(日本経済新聞)
・SB元社員、ファイル名変え保存か 押収PCに5G情報(朝日新聞)
・5G情報持ち出し容疑 不正取得170ファイル ソフトバンク元社員、転職直前に(毎日新聞)
・N国の立花孝志党首が無罪主張 区議脅迫の罪、初公判で(朝日新聞)
・立花党首「正当業務」と無罪主張(産経新聞)
・N国党首の立花被告、初公判で「正当な政治活動」と無罪主張…視聴者情報を撮影し公開(読売新聞)
・N国党首が無罪を主張 業務妨害など地裁初公判(日本経済新聞)
・N国立花党首、初公判で無罪主張 NHK個人情報不正取得の疑い(毎日新聞)
2021年1月13日
・漏洩禁止 退職時に誓約ソフトバンク元社員、違法性認識か(日本経済新聞)
・5G情報流出、社外から遠隔操作で持ち出し 転職直前に170点(SankeiBiz)
・技術情報170件持ち出しか 逮捕のソフトバンク元社員(日本経済新聞)
・SB元社員、ファイル名変え保存か 押収PCに5G情報(朝日新聞)
・5G情報持ち出し容疑 不正取得170ファイル ソフトバンク元社員、転職直前に(毎日新聞)
