営業秘密関連ニュース

2019年3月25日
・本日の一部報道について(株式会社No.1 リリース)
・同業他社の顧客リストを不正コピー、会社役員ら2人を書類送検(TBS NEWS)
・M&A交渉先の秘密を不正取得容疑、男2人を書類送検(朝日新聞)
・他社顧客リスト複製で書類送検=不正競争防止法違反容疑で上場会社常務ら-警視庁(JIJI.COM)

2019年3月22日
・<米国>米テスラ、自動運転関連情報を持ち出した疑いで元社員を提訴(朝日新聞)
・<米国>米テスラ、自動運転関連情報を持ち出した疑いで元社員を提訴(REUTERS)
・<米国>テスラ、競合Zooxへの情報提供の疑いで元従業員4人を提訴(cnet Japan)

2019年3月15日
・アシックス元社員逮捕 シューズの製品情報不正持ち出しか(MBS)

2019年3月8日
・当社元従業員の不正行為について(お詫びとご説明)(アークレイ リリース)・研究データ持ち出し疑い、京都 遺伝子関連、男を書類送検(KYODO)

2019年3月6日
・企業の機密情報を不正取得で逮捕の中国籍の男 犯行後に中国に一時帰国(CBCテレビ)
・「営業秘入手した」と送信 中国人社員、指示受けたか(KYODO)

2019年2月27日




2018年8月20日月曜日

営業秘密の民事訴訟は生々しい

今回は営業秘密に関するものの、さほどかたい話ではありません。

営業秘密に関する訴訟も知財に関する訴訟といえるでしょう。
ここで、知財に関する訴訟といえば、特許侵害訴訟当です。
特許侵害訴訟であれば、その構成要素を全て充足する製品を被告が製造等しているか?といったように主に技術論になり、ドロドロした感じはほとんどありません。
まあ、裏側には被告企業のことが気に入らない、というような原告側の気持ちもあるかと思いますが、判決文からは読み取れません。

一方、営業秘密に関しては、判決文を読んでいてもドロドロ感があります。

例えば、顧客情報に関するものであれば、元従業員や元役員等であった退職者が被告になる場合が多いのですが、中には原告の無理筋ではないかと思われる訴訟もあり、原告の気持ちが何となく伝わります。
要するに、“自社の顧客を持っていかれて気に入らない。だから何とか訴えられないか?”という気持ちでしょうか。
元がこんな感じ(私の想像ですが)であるため、営業秘密の特定も不十分な場合もあり、複数の訴訟の中には裁判所が「原告の主張する営業秘密が何であるのか特定できないため、秘密管理性、有用性、非公知性の判断ができない。」とのように判断され、棄却となる例もあります。


また、営業秘密の訴訟では、個人が被告に含まれる場合が多いので、その被告と原告企業との関係が細かく判決文に記載されています。例えば、被告が原告企業にいつ入社し、どのような業務に従事し、いつ退職し、どこに転職したかというようにです。
被告が複数人存在すれば被告毎にそれが記載され、被告間の関係も記載されていたりします。

例えば、ある訴訟では人間関係の複雑さを感じさせるものがありました。
それは、Aが同僚のBに自身と共に転職を促し、かつ営業秘密の持ち出しを企てたものの、Aは結局転職せずBのみが転職し、在職していた企業から訴えられたというものもありました。Bにとってみたら、納得しがたいものがあるでしょう。

さらに生々しさのある訴訟としては、競合他社へ転職した元従業員を被告とした訴訟において、転職先企業と被告との関係を示すものとして、被告が転職後に乗り換えた自家用車、具体的には被告がステップワゴンで妻がフィットであったものを、妻の名義でレガシーワゴンと中古のメルセデスベンツに買い替えたとの事実認定がされたものがありました。確かに転職後に自家用車のグレードが明らかにアップしています。
これは、転職企業から被告へ与えた利益を示すものとして、原告が調べたのでしょう。原告は、被告が競合他社に転職すること、しかも自社の営業秘密を持ち出していることに気が付いていたので、被告を解雇しています。そして、被告の行動を可能な限り調べたのでしょう。

このように、営業秘密関連の訴訟は特許侵害訴訟等とは少々異なる“色”もあり、まさに民事訴訟という感じでしょうか。

弁理士による営業秘密関連情報の発信