お知らせ

6/5 パテント誌の2021年4月号に掲載された「知財戦略カスケードダウンと三方一選択」が弁理士会HPから公開されました。

2021年2月28日日曜日

「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」のいま

知的財産関連のコロナ対策として「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」があります。

今現在(2021/2/28)において、宣言者数(企業)は101に達し、対象特許数は927,897とのことです。
企業等が何時この宣言を行ったのかに興味が有ったので、これをグラフにしたものが下記です。
なお、この宣言には、権利不行使の範囲を制限することもできるので、制限なし(赤色)、制限あり(青色)で分けました。
制限なしで宣言を行った企業は50社であり、制限ありで宣言を行った企業は51社であるように、制限ありの方が多くなっています。

グラフから分かるように、宣言が始まった当初は制限なしで宣言を行う企業が多かったものの、日数が経つと制限ありを選択する企業が多くなり、最近では制限ありで宣言を行う企業しかありません。
なぜこのような傾向にあるのかは、それぞれの企業によって考え方等があるでしょうから何とも言えませんが、面白い傾向であるかと思います。


では、この宣言を行った企業の技術を他社が使った事例はあるのでしょうか。
私が知る限り、日産が宣言に基づいて他社に対して無償で利用許諾を行っています。

宣言に基づいて利用許諾したというニュースは、ライセンサーとライセンシーの二者による合意が必要でしょうから、実際には利用許諾したものの、一方が合意しなかったためにニュースになっていないものもあるかと思います。
また、許諾したものの、未だ製品化に至っていないためにニュースになっていないものもあるかと思います。

とはいえ、現に少なくとも1つはこの宣言に基づく無償許諾による製品化が行われたということは、この宣言の目的を少なからず果たしていると思います。
また、コロナウイルスの終息は未だ見えていない現状では、宣言に基づく利用許諾を希望する企業も増えるかもしれません。そうすると、この宣言の有効性がより明確になるかもしれません。

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